高額療養費制度の見直しに対する声明
現在、厚生労働省で議論されている高額療養費制度の見直しでは、本年8月より各所得区分ごとの自己負担額の引き上げ、来年8月より外来特例の見直しが行われる内容です。本見直しが施行されれば、多くが現役世代である「イルネス・ペアレント(闘病しながら子育てをする親 )」に大きな影響を与えることは必至です。自己負担が引き上げられれば、患者の受診抑制や治療中断に繋がることが強く危惧されます。適切な治療が受けられなくなれば、病気の進行や悪化を止めることができません。一度病気によって悪化した体調をもとに戻すことは困難を極め、取り返しのつかない事態になりかねません。日々働き、家庭を守り、子育てをする患者が、病気の進行によりその全てができなくなってしまえば、現役世代の負担を軽減するどころか、社会全体が大きな混乱に陥ることになると考えます。さらに、イルネス・ペアレントが治療を中断すれば、病気が進行し、多くの家庭の子ども達をヤングケアラーにしてしまう可能性が大きく高まります。
現役世代の経済的負担を軽減するのであれば、病気になった時に、誰もが安心して治療を受けられ、仕事も続けられ、子育てや生活をしていける、そういう社会を作る必要があるのではないでしょうか。
持続可能な社会保障制度のために考えられた議論であることは理解致しますが、その代償が患者の受診控えや治療中断であることはあってはならないことです。国民のセーフティネットでもある高額療養費制度について、患者の声も十分に聞かず、影響調査等の検討もせずに一方的に決めてしまうことは、国家的な暴力に等しいと考えます。この度の高額療養費制度の見直しの凍結をお願いするとともに、当事者の実態を踏まえた制度の構築を強く求めます。
※イルネス・ペアレント:闘病しながら子育てをする親
2025年2月21日
闘病する親と、その子どもたちの支援団体
一般社団法人てくてくぴあねっと
高額療養費制度の見直しに対する家計と子育てへの影響調査アンケート
の結果はこちら
アンケートに協力してくださった、皆さまに感謝申し上げます。
ありがとうございました。